土との繋がりを見直す
Oliver LASALA
パーマカルチャー農家
パーマカルチャーを始めたきっかけ
心臓発作をおこして、自分が今まで大切だと思っていたことや、価値があると思い込んでいたことが、そうではなかったと思ったのです。
まあ、人生の優先順位をつけたのです。
それで、自分が好きな畑仕事を始めました。
で、15年前程から、自分の家族が食べていける分だけの自給自足はやっていましたが、Dompierre-sur-Charente に引っ越してきたのは2015年です。
ここで、近隣住民やレストランに地産地消として、野菜などを販売しています。
土になるべく手を加えない
土地に負担をかけたくないので、自然と土壌の命のサイクルに寄り添って野菜を作っています。
だから、種によって、どうしてもという一部の例外を除いて、耕運機も使っていません。
娘も、耕運機の音を嫌いますし。
うちには、現在、羊が2頭(うちの畑で一番高い買い物でした。笑) と、カモが15頭いて、彼らに雑草なんかは任せています。
除草剤なんかはもちろん使いません。
野菜の種類について
現在、トータルで90種類位の野菜を育てています。
僕は、スーパーで買うことが出来る野菜は育てていなくて。(笑)
いま、どこのスーパーに行っても、大体同じクオリティで、同じ味で、同じ形の野菜が買えますよね。
フルーツも然り。全てが標準化されてしまっていて。
これって、生産性を追い求めた結果、品種改良を経て、収穫高の高い品種や強い品種を優先してきた結果だと思うのです。
でも、150年前くらいは、数百種類の野菜があったのです。だから、僕は、収穫高は落ちても、古代からある品種に戻りたくて、伝統的な品種、しっかりと野菜の個性がある品種を育てています。
うちの畑にあるトマトは、赤いものなんてほとんどないですよ。(笑)
将来の目標
今年は、鶏の餌用の麦を育てはじめたので、2-3年後には僕たち人間用の麦を育てたいですね。
麦は、土壌にしっかりと根を張って、土壌も豊かにしてくれるので、そういった土壌を豊かにしてくれる穀物も育てたいです。
あとは、水と電気も自給自足にすること。
羊がいるので、羊の毛を刈るのが上手くなったら、紡いで服を作ってみるのも楽しいかな、
まあ、うちの羊は畑で自由に暮らしていて、毛が結構汚いから、どうかな。(笑)
日々の喜び
僕は、野菜が育っていく音を聴くのが好きですね。
野菜の色を見るのも好きですし、家族で畑でピクニックも大好きです。
(食べるものはそこら中にありますから、笑)。
毎日が楽しくて、仕事をしてるという感覚は一切ないですよ。
みなさんも、土と繋がり直して、自分と繋がり直してみては?
Dompierre-sur-Charenteにて
Special thanks : Ai TAMURA
インタビュー&文: Kaori Fujimoto