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ventparfum

風を聞く

 

​沙里

風    という言葉を聞いて思い出すのは

幼い頃

窓の隙間から そっと入ってくる

 

緑の風、白い花の風、金木犀の風、お日様の風

枯れ葉の風、雨の降る前の風、、

 

風に運ばれてやってくる  さまざまな香り

 

風は、まるで 地球からのお手紙のようで

いつも楽しみで、心の動く瞬間が

そこにはありました。

調香の世界に入っても、

私がつくりたい、触れていたいと思う香水は、

山に入ったときの、あの空気のような

風にのって 

そっとやってくるような

景色が浮かぶ 香りのような気がします

atelier

私のアトリエは 昨年から

緑に囲まれた軽井沢 にあります

薫風(5月はじめ)の季節

この場所で

 料理家  の 理恵さんと重ねた

料理と香りの実験的な食事会

テーマは、

 

風を聞く

 

6皿のお料理と、6つの香りのコース仕立てで表現しました。

 

春を聞く、白を聞く、、、

これまでにもさまざまなテーマで重ねてきた 会は

私たち自身も、まだ知らない味や香に触れたいという興味からはじまり、

大切な時間となっています

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なぜ、聞く  なのか

古くからある言葉のひとつが、

香りは、嗅ぐではなく   聞く  でした

心の中でゆっくりと味わうこと。

植物の声や自身の聲に、

心を澄ませて    聞く

一皿ごとに 感覚を澄ませていく

実験的な会の根底とも、

繋がりを感じて、タイトルの一部にしています。

会を終えたあと、

 ご参加いただいた方の感想

 

“身体の中に 風の通り道が出来ました”

この言葉を聞き、

 

美味しい  や、良い香り

 

というものの、

もう少し奥に潜む “何か  “を

ともに感じられた瞬間が

幸せでした

parfum

会を思い出しながら、 この記事を読んでくださる方々とも 何かすこしでも、 そのときのような 内側の風を シェアしたいと思った時、 風が楽しくなる香りのレシピをお届けしたいとおもいました。

 

 風を感じるレシピ 用意するもの

 i スプレーボトル ①精油 20滴. (mint 10滴/kuromoji or ho wood 6滴/Neroli 4滴)

②エタノール 5ml ③精製水 25ml

①と②をあわせてよく振り合わせます

③を加えて、再びよくふったら完成です

カーテンや、枕元に ひとふき。 すぐそばに 風に 触れていただけますように。

parfum organique

 ⅱ紙風船

香 新芽 / 月桂樹の精油

味 煎茶

紙風船の中に シャラシャラとする新芽を入れて、精油を1滴。

ぽんぽんすると、香りが跳ねる。 萎んできたら 息を入れると、香りもほわっと立ち上る. 煎茶をいただく。

parfum botanique

 ⅲ お気に入りの器 香りの良い葉 ひとひら

 人肌位のお湯 お気に入りの精油を2〜3滴

手に乗せて、もう一つの手で 器をそっと覆います。

目を瞑り、温かさと、湯気から立ち昇る香りを感じます。

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皆様の日々に そっと風が届き、 香満ちますように

2022.6.満月に

​軽井沢にて

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